
これから絶対くる!大注目の「HRテック」とは?
HRテックとは?
近年、日本で注目を浴びつつあるHRテック。HRテックという言葉はまだ馴染みがないため、聞いたことがあるという方は少ないのではないでしょうか。
HRテックとは、会社の持つ全体的な資源を意味するHR(ヒューマンリソース)と、技術を意味するテクノロジーを複合した造語です。主に人事領域に関わる業務の効率化を図る意味を指して使います。
新しい人材の採用業務や能力開発、勤怠状況や給与関連など、企業内を把握し、この先に求められる組織づくりを考え、雇用者に関わる様々な仕組みを人事が担当しています。
組織は、雇用者の実績や評価をデータ化。不足しているものはなにか、必要なものはどれかをデータに基づく客観的な基準から推測していきます。例えば、これからの組織に求められる人材を組織の運営方針や経営状況などからイメージ。それに基づく人材の育成や能力開発、採用活動を行なう際に、過去の記録から課題を抽出し、有効だと予想される最善の手段を選びだしていくのです。
また、企業は、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回すことにより、生産性と利益を向上させることが求められます。その判断となるデータが、記憶や勘と言った曖昧なものに基づくものでは、より正しい判断ができるとは言い難いでしょう。
そこで、組織形態や社内に配置されている人材をデータ化することで、可視化できる状態にさせ、客観的な判断基準を得ることが可能となります。これにより、より効率的な組織のPDCAの循環がしやすくなると言えるでしょう。
HRテックが普及するメリットや今後の見通し
従来のマネジメントソフトでは、人事部署に配属されている人材に限定された利用を前提とされていたため、社員一般の使用はありませんでした。組織全体のデータや管理はすべて人事に負担されていたといえるでしょう。さらに、現在は働き方や価値観の多様化によって、従来のマネジメントソフトでの管理が困難になり、より精度の高い人事データが求められているといえます。
そこで従来のシステムになかった「雇用者のデータ化」をすることで、人材の適材配置を可能にしたり、組織体制の問題点を浮き彫りしたりできるようになりました。
同時にタブレットpcやスマートフォンなどのモバイル端末の普及も重なり、社員全員がいつでも手軽に組織の問題を把握できる他、自らの手で人材データを入力できるように。従来で大きな負担になっていた人事の業務が、これによって負担の最小化および人件費のコストカット。結果的にコスト削減を可能とします。
まだまだ日本においての認知度は低いものの、今後はHRテックが必要とする社会になってくると考えられます。また、組織の可視化によって、新たな事業を展開することにも。こうした点からHRテックは、これからの社会に重要なクラウドソーシングといえるでしょう。