ゼロベースの思考術を活用

ゼロベースの思考術を活用

新しい事柄への心構え

IT業界に限ったことではありませんが、新しいことを初めて成功させるためには重要なことが1つあります。
それが「ゼロベース」で考えるということです。
少々分かりにくいかも知れませんが、つまりはすべての条件をゼロとして考えて、全く何もないところからスタートさせるという考え方のことをいいます。
言葉で言えば簡単そうではありますが、これを実際に行うのは難しいものなのです。

では、何が難しいのでしょうか?
何より、人には誰しも偏見や先入観というものがあるでしょう。
ゼロベースでものを考えるためには、まずこれを取り除かなければなりません。
これができる人なら、ゼロベース思考も簡単に会得することが出来てしまうでしょう。

ゼロベース思考術の第一のポイントは「思い込みをいかに排除するのか」ということです。
ここで難しいのは、「無意識」に取り入れてしまっているものがないのか、ということを見つめなおすことでしょう。
時にはそれを認めることが自分にとってマイナスになってしまうこともあり、不都合なことからは目を背けたくなってしまうものです。
しかし、まずは真摯に向き合って、プラスをゼロにしていかなければなりません。

一度思考をゼロにすることができたら、次に重要になるのは「新しいアイディアを見つけること」です。
地面を平にすることの重要性は、その後建てる建物が建てやすくなることにあります。
ただ、そのためには設計図を書かなければなりません。
先入観を取り払っているため、通常ならば出ないような考えというのもアイディアを生み出す上で見えてくることでしょう。

最適化のために

ゼロベース思考術においてもう1つ考えて置かなければならないのは、「最適化」です。
図面を引いた上で、どこをもう少し変えることに寄ってより良い形にすることができるのか、ということを見つめなおす事が必要になってくるわけです。
これもやはり、一度引いた図面を変えるという「マイナス」の行為を伴うもので、時には苦しみながら行うことになるでしょう。
しかし、ゼロベースで思考しているのであれば、そもそもがゼロなのですから、プラスもマイナスもないはずです。

何事にも果断に、斬新に、かつ多様な方向性から考えることができる、というのがゼロベース思考術の最大のメリットです。
ただ、誰しもいきなり先入観を完全に捨てることは出来ません。
少しずつ慣らしていくのが良いでしょう。